大阪の話題とかそんなん

第二のビルバブル崩壊が見えて来た

はてなブックマークを見ていたら、こんな記事が飛び込んで来た

【マンション業界の秘密】マンション業界は確実に衰退する 20年後は9割減の市場縮小も… - 経済・マネー - ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20130825/ecn1308250733002-n1.htm

みなさんはどう思われるでしょうか。
私はね、もう第二のバブル崩壊があると思って、今から戦々恐々としています。

そもそも、マンション購買層の20代30代の人口が減少に向かっている現在、もうマンション等の不動産は頭打ちどころか、供給をはるかに超える数が市場に出回っている状態なんですよ。空き家率も大幅に上昇することは間違いない(そういう予測が出ていますよね。確か)これをバブルと言わんと何と言うって思うんですね。
まだ新築であれば売れるんだとは思うんですが、問題は築年数がそこそこ経っているマンション。そもそも買う人口が減っている上に供給過剰ということは、資産価値が大きく下がるわけです。誰も買おうとしないから。つまり超買い手市場でとなって中古マンション価格がだだ下がりするってことなんですよね。もう目も当てられないくらい。
超お買い得価格を掲示しても誰も買わない。そして、マンション価格の急落は「マンションバブル」となって、日本、いや、世界の経済の足を引っ張る形で株価、そして日本経済に襲いかかるんじゃないかな?
でもって、悲惨なのはマンション所有者でしょうね。資産価値が大きく下回り、売り出し価格よりもローンの支払い残高の方が多くなる人もいるんじゃないですかね?(バブルの頃の悲惨なくらいの値段にはならないでしょうけど)

しかし、私が最も恐れるのはマンションではなくオフィスビルだったりします。
大阪駅のうめきた。今年出来たばかりの「グランドフロント大阪」は、商業施設はそこそこの賑わいを見せているものの、肝心のオフィスビルの入居が3割程度しか入っていないという恐ろしい状態になっているんですよね。
これ、マスコミはあまり問題視していないんですよ。新聞では開業時に少しだけ紹介したくらいで、その後は商業施設の売り上げがどうのこうの程度しか報道しない。問題定義していないんですよ。
そして、中之島のフェスティバルタワーが間もなくグランドオープンし、来年には阿倍野ハルカスもオープンします。ここにもオフィスフロアがあります。マンションバブルが来るよりも前に、大阪でビルバブルが襲来するのも時間の問題のような気がしてならないんです。いやいや、グランドフロント大阪やあべのハルカスが、バブル崩壊の引き金を引くとは思いません。(要因としては充分でしょうけど)まだ新築なら入居者が集まりやすいでしょうし。

悲惨なのが本町界隈の旧オフィス街です。中央大通船場陸橋から見ていると、中央大通に面したビルの空きフロアの多いこと多いこと。場所によってはビルの1/3は空き部屋になっているビルもありますからね。このあたりのビルの所有者や会社が、当てにしていた賃料が入らず、ビルの建設費が払えず、固定資産税だけは一人前っていう状態になり、経営悪化>倒産というシナリオが見えてきます。
ビル経営者は、そうなる前に損益分岐点を下げようとして、社員をバイトやパートに変えたり、設備更新を引き延ばしたりしようとしますね。私たちの給料が下がり、物が売れなくなる。さらなるデフレを生む結果にもなります。
マンションバブルよりもオフィスビルバブルが怖いのが、一気にやって来る場合が多いってこと。マンションの場合は人が住んでいるのですぐに出て行くことは出来ない場合が多い(生活基盤が出来上がっていますからね)。しかし、オフィスは少しでもコストが圧縮されるのならすぐにでも出て行ける。景気が少しでも落ち込むと、連鎖的に倒産する企業も出て来るので、引き金がどこかで引かれたらドミノ倒しのようにバブルが襲って来ると思うのです。

さて、これに私たちが対応するために、何をしたらいいのか。
ここで「評価経済社会」が云々、、、、、、とは言いません。(笑・いや、それはまた少し話が違いますからね)

まずは「マンションは買わない」ですかね。特に、新築のマンションは絶対にお勧めしません。タワーマンションなんてもってのほか。中古マンションも、現金一括か、地区年数が古くて賃貸以下の賃料でローンを組む(しかも年数は短い方がいい。フラット35とか絶対あかんでw)のなら問題ないでしょう。そういう物件がいくらあるか疑問ですが。まあ、資産として買うということは絶対にやめましょう。リスクがあまりにも大きすぎます。

次に、生活面はリスク分散型の働き方をすることですかね。日本人は1つの会社に入って生涯働くなんていう終身雇用なんかがありましたが、そんなことをしても意味ないのは分かりますよね。終身雇用制度なんか20年前に終わっています。今は、さらに一歩進んで「同じ職種だけをやっていても問題」だということです。営業だけやっていては、不況の時代に首を切られたら就職先がないですよ。製造業だって、いつ新しい技術が出来て自分の仕事が機械に取られたり、そもそも、そのモノ作りがいらなくなることもある。免許が必要な職種だって、制度が変われば全く役に立たなくなる仕事にだってなる。一寸先は闇ですから。これからは働くということも、「投資信託」のような投資先を分散さすポートフォリオを目指すべきだと思います。昼間は主婦、夜は「闇に舞う蝶パピヨン」みたいな〜(このネタ知っている人、どれくらいるんだろ?)

最後に、共同体を持つことですかね。「ソーシャルキャピタル」って最近のヤングは言うそうですが。
いろんな人と関わりを持って、困った時に手助けをしてくれたり、自分も困っている人を見つけたら手を貸してあげる。そういう社会環境を自分で構築しておくというのもいいんじゃないでしょうか。そういう共同体はいくつ持っていてもいい。会社の人とかもいいですが、社会に出て、サークル活動とかボランティアとか、地域の町内会とかでもいいですね。そういう人付き合いを本気で作ってみる。こういう関係はお金では買えませんし、見えません。お金に換算できないんですが、困っている時にお金で買えないくらいの価値をもつ友人・知人がそばにいるというだけでお金以上の、、、、なんていうのかな。友情とでもいいましょうか。そういうものが助けてくれるはずなんです。

とにかく、すでに貨幣経済や資本主義経済は行き着くところまで来ていると思います。リスク分散型の働き方も、ソーシャルキャピタルも、実のところ評価経済社会の基本なんですが、うむ、やはり、こういう生き方がこれからのスタンダードになる気がします。
グローバル人材とかそういう生き方をやめて、新しいコミュニティの中で生きていくという考え方。これが庶民に出来る一番の対処法ではないかな。という気がします。

評価と贈与の経済学 (徳間ポケット)

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